元社長がサラリーマンになるとどうなる?(私が思う大手と中小の違い)

下請け会社 転職

大手企業と中小企業の違いを人・物・金にフォーカスして私の経験から得たイメージ(あくまで主観)をお話ししたいと思う。ちなみに私自身がそもそも中小企業の社長経験者ですが、中小企業の社長をしながら、私自身が売り上げを確保するため、色々な企業に常駐し、作業をした経験があるのでそのあたりも踏まえてお話ししたいと思います。

まずは「人」

まず、大企業は様々なプロジェクトがあるので、プロジェクト間の異動が頻繁に行われる。一方で、人のローテーションがあまりないのが中小企業。そもそも部署も少ないし、技術が不足しているから、営業に異動ということはなくもないがなかなか難しい。また、技術職についてもある現場に長期間常駐してしまうといったことも少なくない。

社内コミュニケーションは中小企業の方が充実していると感じる。実際、充実しているというよりは充実度が高いと感じる社員が多いと思う。その理由は、ほとんどのイベントに対して、部署問わず全社員を巻き込みやすいので、必然的に全社員とのコミュニケーションをとる場が多くなる。一方で、大企業はそういった社内コミュニケーションをとる場が少ないのではなく、全社員を集めることが難しく、各所(営業は営業内、人事は人事内等)で行われていることが多いため、部署間で隔たりができてしまいます。この隔たりが社内コミュニケーションの充実度に影響してくると思います。

中小企業、大企業問わず、うちのプロジェクトが一番良い等、他プロジェクトのライバル関係だったり、差別化を図ったりしますが、このプロジェクト間の差別化は大企業の方が圧倒的に多いと感じます。大企業は各プロジェクト間で競わせたりすることが多いので、自身の評価以上にプロジェクト単位の評価というのが頻繁に行われます。人が多い大企業にとっては、競わせることが企業の成長戦略としては一番良い方法なのでしょう。中小企業もプロジェクト単位で競わせたりすることは、もちろんありますが、各プロジェクトの規模がまちまちなので、単純に同じ土俵でプロジェクト評価を行うことが難しいといった性質もあります。そのため、中小企業においては競わせるではなく、協力するといった意識が強い印象があります。1例をだすと、「〇〇プロジェクトは技術力が弱いので、そこはうちのプロジェクトでフォローしよう!」等が中小企業の成長戦略として大事にしている気がします。

人事においては、中小企業の社長は社員全員を把握することができるので、社長の意見が通りやすく、悪い言い方をすれば、中小企業において社長に嫌われたら終わりでしょう。その逆もしかりで社長に好かれれば出世ということもあります。ただ、社員を好き嫌いで判断する社長ばかりではないということもお伝えしておきます。大企業においては社長が社員全員を把握することができないので、社長の好みというのは反映されにくいです。一方で、分かりやすいのは実績です。社長の好みではなく、きちんと売り上げをあげ、お客様に感謝されている社員が出世します。

もうちょっと突っ込むと、中小企業には努力賞など情も加味されることがありますが、大企業においては、努力や経過よりも結果の数字が重要になってきます。極端に言うと、売り上げが上がれば上がるほど、給料も上がるといったところでしょうか。中小企業も社員評価において、売り上げを無視しませんが、協調性が重要視される傾向にあるかもしれません。

商品、サービス等は圧倒的に大企業の方が多いですね。また、商品、サービスだけでなく社員管理を行うツール等も圧倒的に大企業の方が充実しています。中小企業においては、給与明細についてもいまだに紙で渡される企業も少なくないはずです。大企業もエクセルを使いますが、エクセル依存度でいったら圧倒的に中小企業でしょう。じゃあ大企業は何を使っているかですが、セールスフォース、キントーン、レッドマイン、JIRA等様々ですがどれを使うにも中小企業には初期費用や月額などのランニングコストが負担になってくるでしょう。あとは導入しても使い方がわからないというのがあるかもしれません。というより中小企業にとっては、使い方をいちいち時間をかけて勉強している余裕がないといった方がいいかもしれません。

少し脱線しますが、中小企業と大企業の違いを話す上で、大事なことだと思うので、そもそも会社とは?というお話をします。

商品を作って、梱包して、店頭に置いて、売り上げをあげて、税金を納入して等、全部私一人でできればそれで良いのですが、お客様が増えれば増えるほど、一人での対応が困難になってきます。そこで、上記例で言うと、梱包する人、商品を置いてくれるお店を探す人、売り上げから利益、税金を計算する人等、人を増やし作業分割していくことで仕事を回し、サービスを提供していくことになるわけです。

ちなみに、この会社の根幹をわかっているかどうかは転職する上でも重要かもしれません。この話は、またどこかでお話ししたいと思いますが、仕事をして給料をもらうには、多くの人間が関わって成り立っているということは忘れないようにしておきましょう。

サービス提供の話に戻しますと、基本的には、中小企業も大企業もこの考え(人を増やし作業分割していくこと)で会社運営が成立しています。先ほど、エクセル依存の話を書かせていただきましたが、それで事足りているのであれば、それで良いというフォローになります。大企業はエクセルでは困難になってきたので、会社運営に適したツールを導入し、お客様へのサービスが滞らないようにしているといった背景があるため、セールスフォース等を導入していると考えてください。

鶏が先か卵が先か。

会社運営が現仕組みでは立ち行かなくなってから、効率化を検討しツール等を導入していては遅いかと思います。結果、「使い方をいちいち時間をかけて勉強している余裕がない。」になってしまいます。重要なのはどこで切り替えていくかです。これ以上この話を続けていくと、社長を辞めたやつに偉そうなことを言われたくないといった意見がでてきそうなので、一旦ここまでとします。

そもそ単価が異なります。同じ仕事をしてとまでは言いませんが、大企業は一次受けで、中小企業は二次受け、三次受けとなっているため、それだで売り上げが大きく変わります。直接エンドユーザーと取引できるか否かで売り上げは大きく変わってくるということです。入ってくるお金が違えば給料も違います。また、お金が入れば入るほど様々な投資(社員教育等)が可能です。投資が成功すれば売り上げとして戻ってきます。お金があるというのは好循環を生みますね。

そのため、大企業はお金を使い、事業の好循環を念頭に戦略を立てますが、中小企業または、小さければ小さい会社程、どうしたら売り上げが上がるかの戦略になってしまいます。この話も長くなると偉そうにと思われがちなので、一旦やめます。

以上、私が思う中小企業と大企業の違いでした。

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